エンジニアから見たPerlの特徴やPerlを選択するときのポイントについてご紹介
Perl（パール）とは、ラリー・ウォールによって開発されたプログラミング言語で、実用性と多様性を重視しております、C言語やsed、awk、シェルスクリプトなどの他のプログラミング言語から優れた機能を取り入れています。
Perlはスクリプト言語の一つです。Perl固有の特徴に触れる前に、まずはスクリプト言語一般の特徴を記載します。
スクリプト言語は実行時に同時にコンパイルを行うため、JavaやC言語のようにプログラムを実行するときに手動でコンパイル作業を行う必要がありません。作ったスクリプトはすばやく実行することができます。何度も書き直す必要のあるプログラムではこれは大きな恩恵だと思えることでしょう。プログラムに集中できるのはとてもよいことです。
最近はこの「プログラミングに集中できる」ことのメリットを受け、Webアプリケーションの開発をスクリプト言語で行う企業が急増しています。
スクリプト言語の中でも、特にPerlの特徴といえるものは以下のとおりです。
１．テキスト処理が得意
数値と文字列の自動変換機能、強力な正規表現が言語に組み込まれています。処理速度はRubyなど他のスクリプト言語と比べて比較的高速です。
２．安定性が高い
Perlは利用のしやすさ・安定性という点でも他のスクリプト言語よりも優れています。PerlはUnix系やLinux系のOSには標準でインストールされています。WindowsにPerlをインストールしたい場合にも難しくはありません。またPerlの実装はこの世にひとつしか存在しないので、複数の実装間に存在するバグに悩まされる必要がありません。
３．後方互換性が高い
他のスクリプト言語は開発スピードを上げるためということもあり、下位互換をどんどん切り捨てていく傾向にあります。有名なRuby on Lailsなどはバージョンの違いによって全く別物というほどの違いがあることも珍しくありません。Perlの持つ非常に高いレベルでの後方互換性は、長い期間にわたって安定性を求められるビジネス用途に向いています。
４．言語デザインが現代的
Perlは現代的なプログラム言語のひとつです。既に誰かが便利な関数を実装した場合、それをモジュールという塊にまとめ全体に公開することで、一般的な開発者は誰でもモジュール機能を利用してたくさんのことを行うことができます。だれでも無料で利用できる豊富なライブラリ（CPAN）があるので、Perlを使いたいという人もいるくらいです。Perlはモジュールのパッケージングやテストを非常に行いやすい環境が整っているので、比較的古い言語にもかかわらずいまだに開発は活発です。一から自分で実装する必要がなく効率よくプログラミングを行える点は注目に値します。
